6/2「キリストの聖体」特集

「キリストの聖体」は、聖体の秘跡のためにささげられる主の祭日です。本来は「三位一体の主日」後の木曜に祝いますが、キリスト者の少ない国では、平日にミサに参加するのが難しいため、次の主日(日曜)に祝います。

最後の晩さんのときのイエスのことばに従って、教会はその初めからキリストの死と復活を記念する食事の儀式を大切にしてきました。それが現在の聖体の秘跡です。キリスト者は、ミサの中でキリストの御からだと御血に変化するパンとぶどう酒の中に、キリストがいると信じ、それを拝領します。聖体拝領には、ただ単に個々人が聖体を受けてキリストと一致するだけでなく、キリストの命を分かち合うことをとおして、キリストが生きた神と人と被造物との交わりを生き証しする、キリストの体としての教会の本質を実現していく意味が込められています。

成人洗礼の場合、聖体の秘跡は洗礼と同時に受けますが、幼児洗礼を受けた人は、分別のつく年頃になった時に、必要な準備をした後に初めて聖体を拝領します。これを「初聖体」と呼びます。

聖体の秘跡は、初代教会では、パン、パンかご、魚、ぶどうの房、ぶどうのつる、麦、麦穂などに象徴されていました。時代が進むにつれ、最後の晩餐、カナの婚礼、エマオの夕べなどの場面も聖体の秘跡の象徴として用いられるようになりました。現在では、丸く平たいパン(ホスチア)、ぶどう酒を入れる杯(カリス)、聖体を入れる器(チボリウム)、聖体顕示台なども聖体のシンボルとなっています。
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